広島見学遠足の感想文(6年)
2020年10月30日 10時04分先日の広島見学遠足(公益財団法人 関奉仕財団助成事業より、バス代の一部を補助いただいている。)のことについて、6年生の両クラスが書いた感想文を紹介します。
実際に現場に足を踏み入れ、生の資料を目の当たりにしてきた子どもたちからは、驚き、悲しみ、そして、怒りといった感情が入り混じってあふれ出てきています。
心の奥深くにずしりと残ったものを、整理しながら、多くのことばでつづりました。
少々長い文章となりますが、ぜひお読みください。
〇 バスにいたときは広島に行けるのがすごくわくわくしていました。資料館の中に入ってすぐはこわくなかったけど、見ていくとだんだん体が重くなってすぐ出たかったです。友達はしゃべっているのかなと周りを見たけど、みんなしゃべるふんいきじゃなくて真剣に見ていました。原爆の資料館を見て、私たちが今平和に生きていられるのはとても大切ですばらしいものだということがわかりました。
〇 平和記念公園は、なにかまわりの公園・場所とはちがう空気が流れているような感じでした。怒っているような、願っているような、泣いているようなそんな空気でした。平和の灯には広島の人たちだけでなく世界中の人々の願い・希望がこもっているようでした。また、資料館の中にある被爆した人たちの遺族の思いが書かれた文にはたくさんの思いがつまっていました。
〇 資料館に行く前と後(今)では、「原爆」ということばに対して全然感じ方がちがっています。今の方が、原爆でどれだけひどかったか、(威力が)どれだけすごかったか、どれだけの人が苦しんで被害にあったか、亡くなったか、わかりました。
〇 私は、被害を受けた人がどんなに苦しくて悲しいのかがよくわかりました。かざられていた服や物がびりびりにやぶれていたりこわれていて、服に赤い血や黒いしみついていたりいて、全身やけどやけがをしている人を見ていたらおそろしくてこわかったです。母親の胎内で被爆した子どもの中には原爆小頭症が発症し、重度の知的障がいになったと書いてありました。その家族のことを思うと悲しかったです。
〇 資料館で壁につきささったガラス片を見て、爆風の勢いがよくわかりました。本当にこれは堅い壁なのかなと思いました。そんなガラス片が人につきささったかと思うと、原爆はおそろしいものだなと改めて思いました。私は見落としていたけれど、〇〇さんが「人に馬の血を輸血したことを知ってびっくりした。」と言っていたのを聞いて被爆者を助ける人も必死だったんだなと思いました。銀行の前でにげることもできずに死んでしまった方々は一瞬だったと思うけど、ものすごくこわい思いをしたと思うし、原爆投下後の状態を見たら言葉も出なかっただろうなあと思いました。いれいひのところに書いてあった通り、二度とあやまちをくりかえしません。
〇 資料館の中では、被害のはげしさを学校で見るよりおしえてくれました。私はメモすることより心に残る、心につきささるものがたくさんありました。おそろしさはもちろん、写真、絵、文章から「悲しさ」が伝わってきました。文章を読んでいたら、子どもが「ぼくよりお母さんを・・・」といってお母さんは助かりましたが、その子どもは死んでしまったという悲しいお話がのっていました。お母さんもつらかっただろうなと思いました。人のふつうの生活や幸せをいっしゅんでふみつけにしたことが怒りと悲しさでいっぱいです。資料館を出たあとは心が苦しくなりました。勉強して、あらためて核兵器が使われないようにといのりました。
<感想とともに描いてきた絵>
感想文、まだまだたくさんの子が自分の思いを伝えています。
〇 資料館の中は、真っ暗なところがあってびっくりしました。戦争で体全体にやけどを負った人の写真ややぶれた服を見て、心がとても痛くなりました。最後のあたりの頭がいこつの写真を見て、戦争はみにくく残こくなものだと思いました。
〇 平和の像では、私はさだこさんの思いが伝わってくるような感じがしました。さだこさんのつるはいろいろな色があり、中にはおりかけのつるもありました。原爆とは人が深く悲しみ、この世にあってはいけないものだと思いました。
〇 資料館でいろいろなものを見て苦しかったです。たましいのさけびややけどの写真がいっぱいあってものすごく苦しかったし、切なかったっです。
〇 いろいろな人たちのおもいが伝わってきました。原爆が落ちてくるまで楽しく過ごしていた人たちが落ちた瞬間から家族に会えなくなったり亡くなってしまったりしていて本当におそろしいものだとあらためて思いました。
そして、これからの自分にできることとして、「まずは周りにいる人たちが幸せになれるように努力したい。」や、「友達を大切にしようと思った。」「ボランティアや募金に協力したい。」と感想文の最後を締めくくっていた子もいました。
遠足にしては長旅ではありましたが、子どもたちにとってかけがえのない貴重な体験ができたようです。
長い文章を最後まで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。