言葉は時代とともに(6年・国語)

2020年11月20日 10時16分
6年生

階段の踊り場のところに、6年生の書いた作文が掲示されています。

どんなことを書いているのかな?と近寄ってみると・・・。

作文のタイトルには、「薬研(やけん)」や、「土間」、「蓄音機」、「てふてふ」、「ちり紙」・・・むむむ? これはいったい何の作文でしょう?

その中から「チョッキ」というタイトルの作文を読んでみました。

▶私がおじいちゃんの家に行って朝起きると、おじいちゃんに「寒いけん、はよチョッキきんかい。」とよく言われます。はじめはチョッキが何なのかよくわかりませんでした。チョッキが何なのかわからずにいると、またおじいちゃんに「寒いけん上着か何か着ろって言いよんよ。」と言われました。後でお母さんに聞くとベストのことでした。今はあまり使われていない「チョッキ」などの昔の言葉はおじいちゃん、おばあちゃん世代の人たちがくせで使っているんじゃないかと思いました。  クラスの友達に聞くと、半分以上の人が「チョッキ」を使ったり、聞いたりしていることが分かりました。「チョッキ」はまだまだこれからも使われそうだなあと思いました。

 

なるはど!これは、今はあまり聞かなくなった昔の言葉について、調べたり体験したことをもとに書いた作文だったのですね!

おもしろいなぁと思い、他のも読んでみました。

「さじ」

▶ぼくたちが食事をするときに出てくる「スプーン」は、昔の人は「さじ」と言っていたそうです。でも今はだんだん「さじ」と言う人は少なくなってきているそうです。  でも料理の時には「大さじ1」や「小さじ1」や「さじ加減が難しい」という表現を使っている人は多いと思います。他にも「さじをなげる」ということわざがあります。でもなぜスプーンのことを「さじ」と言わなくなったのに「大さじ」や「小さじ」などの表現は今も使っているのか不思議に思いました。  ぼくは普段の生活でスプーンのことを「さじ」というのは100年後にはなくなっていると思います。でもその代わりに「大さじ」や「小さじ」などの表現やことわざなどで残り続けると思いました。

 

「ちり紙」

▶私は小さいころおじいちゃんに「ちり紙とってちょうだい。」と言われたことがあります。おじいちゃんが言っていたことを聞いてはじめに思ったのが「ちり紙ってなんだろう。」でした。母に教えてもらうまでちり紙がティッシュという意味だと知りませんでした。  でも学校の遠足のしおりに「ハンカチ・ちり紙」と書いていておどろきました。それまではちり紙という言葉は昔の言葉(おじいちゃん世代の言葉)かと思っていました。でも今もどこかの場面で使われているので昔の言葉は使われにくくはなったけど少しは残って人々に使われているのかなぁと思います。

 

6年生の国語では、『万葉集』や『枕草子』、また夏目漱石や芥川龍之介らの作品の一部分から、時代によってさまざまに変化していく言葉や文章を学習しました。

そして、自分たちの身近にある言葉で、昔と変化したり、あまり使われなくなったりした言葉を探して作文を書き、発表をしました。

内容のおもしろいものが多かったので、作文用紙に清書して掲示することにしたそうです。

他にもまだまだおもしろい作文があるそうで、しばらくしたら張り替えて紹介すると聞きました。

踊り場の掲示物、必見!です。